債権譲渡担保

日経トップリーダー10月号で与信管理についての記事がありました。その中で「押さえておきたい4つの登記簿」として、商業登記簿、不動産登記簿、動産譲渡登記簿、債権譲渡登記簿があげられていました。

商業登記簿と不動産登記簿は良いとしても私的には動産登記簿、債権譲渡登記簿は聞きなれない登記簿です。ただ債権譲渡という言葉でふと思い出した事があります。債権譲渡担保という言葉を最近聞く事があり、それを少し調べた経緯があったからです。

例えば借入をする場合、不動産を担保として借入をする事もあると思いますが、取引においても仕入額が多額になる場合等には与信管理上担保を取る事があり、不動産を担保にすることが出来ない場合には、将来発生する債権も含め、債権を担保とする事も出来るという事です。そしてこの場合には第三者への対抗要件として登記をするケースが多いと・・

当然支払遅延等の債務不履行がある場合に効力が発生する事になりますが、譲受人である債権者から見れば債務者である債権の譲渡人が何かあった時においても回収できる可能性を高める事にもなるため有効な手段のようです。ただ登記する以上は誰でも見る事が出来るようになるので、与信管理で定期的に債権譲渡登記簿を確認していた先に急にこの登記が現れると何かあったのではないかと勘繰られる事もあるようです。

借入金の額について

コロナ特別貸付等により、コロナ前は業績が問題無かったような会社であれば金融機関からの融資は受けやすくなっているという現状は以前に書いた通りですが、では借入はどれくらいしておけば良いのかという論点があるかと思います。

昔会計士の受験生時代に基礎期の簿記の講師が「会社はいくら損失を出しても倒産しません。倒産するのはキャッシュが無くなった時です。ですので利益が出ていてもキャッシュが無くなれば潰れてしまいます。これがいわゆる黒字倒産です。」というような事を言っていたのを聞いて、当時大学生だった私はそうなんだと感心した記憶があります。

つまり、潰れないように借入をしないといけないという事ですが、逆に借り過ぎてしまうと、当然その返済期限はやってきますのでその時にたくさん返さないと行けなくなるという事態にもなってしまいます。

この点、短期的な財務指標としては、流動比率や当座比率というような指標がありますが、それらは一般的に100%を超えていればひとまず短期的に安全だと言われたりします。また、少し前になりますが日経トップリーターの7月号では、執筆されている税理士先生が今は借りれるだけ借りる、総資産の1/3以上の現預金を持ちましょうと書かれています。

考え方は様々かと思いますが、概ね金融機関の融資姿勢も来年以降厳しくなってくると巷では言われているようですので、これだけあれば当面は大丈夫という水準よりも多めに融資を受けておく事が今の時期は必要なのではないかと思います。

資本性劣後ローン

民間の金融機関からは自己資本とみなされるため、融資でありながら実行されると自己資本比率が上がり、長期でなおかつ儲からなければ利率が下がる夢のような借入という感覚で何かのセミナーで説明を聞いていました。

しかしながら現実はそう甘く無くありません。クライアントの財務責任者の方に政府系金融機関の方とのミーティング時に探りを入れて頂きましたが、ほぼ流されたような形になってしまったようです。メインバンク等の協力は必要不可欠でどうやら手続きも煩雑のようですが、それを差し置いても例えば利益は出ているが研究開発にお金がいるような会社等、そもそも対象となる会社がかなり限られている?というような返事だったようです。

ただ2次補正予算で成立し、コロナ対策として制度が始まった今回の分に関してはあくまでコロナの救済という意味合いがあるかと思うのですが、支援対象となるような会社は、確かに日本政策金融公庫の案内等を見ると限られているとはいえ、実際は相当絞られ、狭き門という感じのようです。

コロナに伴う融資(同行編)

以前コロナ関係の特別融資枠の話を記載しましたが、今回はコロナ関係の融資に実際に某政府系金融機関に同行させて頂いた事を記載します。実際何回かお伺いさせて頂きましたが、対応は会社の状況によりまちまちでした。

どういう事かというと、コロナが騒がれだす前の業績により先方の融資姿勢が変わってくるという事です。当然なのですが、あくまでコロナにより業績が落ち込んだ(例えば前年同月比で5%売上ダウン)会社を支援するための特別融資なので、コロナ騒動の前に既に落ち込んでいる部分については当該特別貸付は対象とはならない事になり、以前のブログでも触れましたがコロナ終息後の業績回復が描けないといけません。

コロナ前は業績が良かった会社の場合は、基本的な会社概要等の提出以外は基本ヒアリングで先方に状況を伝え、借入の申込というこんな感じでいいの?という程あっさりして1ヶ月程で入金されましたが、業績が元々芳しくない会社の場合には、コロナ終息後の改善した予算及びそれに伴う具体的な改善策や当面の資金繰り資料まで求められました。

先方も無担保無保証でリスクを負う訳なので与信管理をしっかりやるのは当然という事でしょう。

コロナに伴う融資

今更ながらですが、コロナ関係でセーフティネット保証が発動されたり、コロナ特別貸付が行われたりと、コロナの影響でキャッシュポジションが悪くなった企業向けに融資が緩和されています。

例えば日本政策金融公庫のコロナ特別貸付は、中小企業者であれば3億円が別枠で設けられています。しかも、1億円までは3年間現時点で金利が約0.2%でで無担保とかなり優遇された貸付になっています。業歴が短くなければコロナの影響で最近1ヶ月の売上が前年または前々年同期と比較して5%以上下がっていれば対象となります。

コロナの影響で資金が必要な方に対して、前向きに融資に応じておられるようで、融資の必要性を疎明する資料等は勿論必要なものの、この御時世有難い制度となっています。

但し、要件として「中長期的に業況が回復し発展が見込まれる」という事も必要なので、コロナに関係なくそもそも業績が悪いような場合には融資ハードルは当然上がるようです。

個人借入の整理②

前回に続いての表題となります。「自己破産と借金整理を考えたら読む本」によれば、債務整理には任意整理、特定調停、個人再生、自己破産の4つに大別される旨が書かれており、そのうち任意整理、特定調停の違い等にざっくりと触れました。

今回個人再生、自己破産についてですがこれら2つについて前者と大きく違うのは債務額が免責される事にあります。但し、手続きを開始するには支払不能(一般的には、毎月の支払額の合計が手取り収入から住居費を差し引いた額の3分の1を超えている状況、但し諸々の事情を総合的に見て判断され、画一的に判断される訳ではない)である状況が必要という事のようです。

そして、個人再生と自己破産の違いはざっくりでいえば債務の一部減額か全部免責かという事になります。また、自己破産は当然資産も全て清算(但し、99万円以下の現金等自由財産は別)となりますが、個人再生の場合には住宅ローンは別債務として扱い、住宅を残す事も出来る事や、ギャンブルによる債務等は免責が認められない可能性がある自己破産と違い、個人再生の場合には免責不許可事由はありません。

いずれにしても自己破産は最終手段である以上、可能性があるのであれば任意整理等の道をまずは探る方が、後々の社会的信用等の影響を考えれば良いのでしょう。

個人借入の整理①

表題が物々しくなっていますが、事業をする上で会社の借入の個人負担なんかするとそれが結果的に自分に降りかかるという事は往々にしてあるかと思います。御多分に漏れず将来的な事を考えると私にも当然その可能性はゼロでは無い訳です。

そんな事がふとよぎった時に、自分はもし万が一、仮にそんな事になったら打つ手、打てる手についてあんまり知らんやん、という事に気づきました。そんな訳で今回はベリーベスト法律事務所が出している「自己破産と借金整理を考えたら読む本」という本を読んでみました。

そもそも段階やその時の状態によるかと思うのですが、大きく任意整理、特定調停、個人再生、自己破産の4つの手法が紹介されています。ざーと流し読みしている感じでは左から右に行くにつれてステージが上がっていっているような感じかと思いますが、任意整理と特定調停については、得られるメリットとしては遅延損害金や将来利息の免除、長期返済による毎月返済額の減額という点で同じように記載がありますが、前者は裁判所を通さず、基本的に弁護士に間に入ってもらい私的整理をしてもらうため費用が掛かる点、後者は裁判所を通すため、何度も裁判所に通う必要が出る可能性があることや、返済が滞ると債権者側から強制執行しやすいといった点がデメリットとしてあるようです。

ただ、まだ任意整理や特定調停で行けそうな段階であれば自分次第、自分が頑張ればという印象がありますが、次回は次のステージである個人再生、自己破産に触れたいと思います。