不動産賃貸事業が事業的規模で行われている場合には、最大65万円の青色申告特別控除が受けられたり、未収家賃が貸し倒れた場合に貸倒損失として経費に算入出来たりと特典があります。
ここで、事業的規模については、所得税法基本通達26-9で原則的には社会通念上事業と称するに至る程度の規模で建物の貸付けを行っているかどうかにより実質的に判定すべきであるとされていますが、形式的な基準も設けられており、下記の何れかを満たせば特に反証が無い限り事業として行われているものとするとされています。
(1) 貸間、アパート等については、貸与することができる独立した室数がおお むね10以上であること。
(2) 独立家屋の貸付けについては、おおむね5棟以上であること。
ここで、事業年度の途中で事業的規模に該当しなくなった場合についても、その年の12月31日まで引き続き事業を行っていることが特別控除65万円(もしくは55万円)の要件では無いため、その年については最大65万円の特別控除を受けることが出来ると考えられます。