テナント立ち退き時の内部造作

借りている建物にテナントが内部造作を施工した場合、一般的には立ち退き時にテナント側で原状回復を要する契約となっている事が多いかと思います。一方で後継テナントとの関係上、貸主の都合で原状回復をせずとも退去出来るケースも中には出て来る可能性もある訳ですが、その時の内部造作についての課税関係についてはどうなるのでしょうか。

まず、借主側では貸主への贈与、寄付金扱いになるのではという点がありますが、この点、税務通信3434号でも触れられていますが、借主側からすると撤去費用を負担せずにすむという経済合理性があるため寄付金認定とされる可能性は低いだろうとされており、他の書籍等でも廃棄損として損金算入可能だとされています。

一方で貸主側では内部造作について受贈益となるのかという点があります。これについては、契約上は原状回復義務が借主側にあるにも関わらずそれを免除した形にしたうえで内部造作を引き継ぐ、という事は貸主にとってそれは価値ある資産を譲り受けた形となるのでやはり受贈益になるのではないかと考えます。

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