重要な会計上の見積り

2021 年3 月31 日以後終了する連結会計年度及び事業年度の年度末に係る連結財務諸表及び個別財務諸表から企業会計基準第31号「会計上の見積りの開示に関する会計基準」が強制適用となり、それに伴い3月決算の上場企業は計算書類や有価証券報告書への当該注記の記載が必要となります。

そもそもの目的としては第4項に記載されており、それは、当年度の財務諸表に計上した金額が会計上の見積りによるもののうち、翌年度の財務諸表に重要な影響を及ぼすリスクがある項目についての財務諸表利用者への有用な情報開示です。

具体的には、第5項や第7項で当該識別した項目(通常、当年度の財務諸表に計上した資産及び負債)、財務諸表への計上金額を注記する旨の記載があり、第8項で財務諸表利用者の理解に資するその他の情報の例示が記載されています。

識別項目と計上金額は必須のように読めますが、第8項記載のその他の情報については第31項にてあくまで例示であり、注記する事項はこれに限らない旨の記載があります。

とは言え記載事例が出て来るとそれを他社事例として利用する会社も多いと思うので、ある程度記載内容は似通ったものになっていくような気もします。経団連の会社法ひな型では繰延税金資産でしたが、識別項目として選択されるのが多くなるのはやはり減損絡みで固定資産とかのれんになるんではと考えます。

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