日経トップリーダー5月号

少し前ですが、日経トップリーダーの5月号の「壁を越えろ」で旭酒造の桜井社長の記事が載っていました。旭酒造といえば獺祭で有名ですが、2018年の西日本豪雨で被災した際の心持ちが書かれていました。何でも、この時は浸水被害の状況を確認し、資金繰りも含めて致命的なダメージは避けられると判断し、出来るだけ慌てず穏やかな姿勢で部下に接する決意をしたとの事です。

これには色々と考えさせられる要素があります。まず被害は大なり小なり受けているため、何より平時から資金繰りが良く無ければ到底それどころでは無くなるであろうという点です。加えて、平時特に資金繰りに気を遣わずとも良い会社は、資金的な余裕から割とルーズな部分が出て来て、いざ有事になったら途端に資金繰りが厳しくなるという事は往々にしてあるかと思います。普段から何か起こっても大丈夫なように財務的にも余裕を持っていたんだろうなという風に思います。

また、あれこれ考えて右往左往するのではなく、慌てず穏やかな姿勢で部下に接するという決意をした点についても、仮にもし自分をその立場に置き換えたらと思うとそんな風に考えらないんじゃないかと思います。従業員の立場からしたら明らかに大変な事になっていても社長が大きく構えていてくれたら、ああ頑張れば大丈夫なんだと安心して復旧に取り組めるんじゃないでしょうか。

こういうのを胆力というのでしょうか。緊急時こそトップの出番、まさしくその通りだと思います。

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